Pytorch をインストールする

 

 

 

1. Windows

1-1. CPU

 

[概要]

Windows 環境へ Pytorch をインストールする手順、注意事項、などを本ページにまとめます。

 

[環境]

OS : Windows11 home, 22H2

 

[手順]

(1)

下記URLを開きます。

https://pytorch.org/get-started/locally/

 

(2)

下図のような画面を表示するので、使用する環境を選択します。ここでは下記項目を選択します。

commandは pip3 install torch torchvision torchaudio となりました。

 

PyTorch ホームページ画面1

PyTorch ホームページ画面2

 

ちなみに "CUDA 11.3" を選択すると pip3 install torch torchvision torchaudio --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu113 となりました。

 

(3)

表示されたコマンドをコマンドプロンプトなどのターミナルから入力することで Pytorch をインストールします。

 

PyTorch インストール画面1

 

PyTorch インストール画面2

 

PyTorch インストール画面3

 

これで Pytorch のインストールを完了です。

 

(4)

インストールされている Pytorch のバージョンを確認したい場合、以下の手順で確認できます。

コマンドプロンプトなどのターミナルから python を起動し、"import torch" した後に "print(torch.__version__)" するだけです。

Microsoft Windows [Version 10.0.22621.1194]
(c) Microsoft Corporation. All rights reserved.

C:\Users\foo>python
Python 3.10.7 (tags/v3.10.7:6cc6b13, Sep  5 2022, 14:08:36) [MSC v.1933 64 bit (AMD64)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> import torch
>>> print(torch.__version__)
1.11.0+cpu
>>>

 

 


 

1-2. CUDA

 

[概要]

Windows 環境へ Pytorch をインストールする手順、注意事項、などを本ページにまとめます。

 

[環境]

OS : Windows11 home, 22H2

 

[手順]

ポイント

Pytorch を GPU(CUDA) 環境としてインストールする場合、下記4つの条件を合わせる必要があります。

・NVIDIA の GPUドライバー

・CUDA toolkit

・cuDNN

・Pytorch 

 

(1)

"CUDA Toolkit" を Visual Studio と共に使用する人は、先に Visual Studio をインストールしておきます。"CUDA Toolkit" をインストールする際に "Visual Studio Integration" というコンポーネントをインストールしますが、事前に Visual Studio をインストールしておかないと "Visual Studio Integration" のインストールを失敗してしまうからです。

Visual Studio を使用しない人は次へ進みますが、"CUDA Toolkit" をインストールする際に「カスタム インストール オプション」画面のツリーから「CUDA」を展開し、その中にある「Visual Studio Integration」の項目のチェックを外す必要があります。

 

(2)

下記URLを開きます。

https://pytorch.org/get-started/locally/

 

"Computer Platform" の欄を確認して、動作する CUDA バージョンを確認します。

下図例だと "CUDA 11.6" または "CUDA 11.7" をインストールする必要があることを意味します。

以下、"CUDA 11.7" をインストールするというシナリオで説明します。

Pytorch インストール

 

(3) "CUDA Toolkit" をダウンロード

"CUDA Toolkit" をダウンロードします。CUDA Toolkit Downloads | NVIDIA Developer へアクセスします。

最新版をダウンロードする、で良い場合は下図から適切な条件を選択してダウンロードします。

CUDA Toolkit Download

過去のバージョンをダウンロードする場合、画面下段にある Archive of Previous CUDA Releases をクリックすると、過去の "CUDA Toolkit" をダウンロードできるページへ移動します。こちらから目的の OS およびバージョンの "CUDA Toolkit" をダウンロードします。

Archive of Previous CUDA Release

 

本例では下記「CUDA Toolkit 11.7.1」をクリックしてインストーラをダウンロードします。

CUDA Toolkit Archive

 

(4) "CUDA Toolkit" をインストール

ダウンロードした "CUDA Toolkit" を実行します。ライセンス条項についての確認があるので、内容を読んで[同意して続行する(A)]をクリックします。

NVIDIA インストーラー

 

インストールオプションで高速(推奨)とカスタム(詳細)を選択画面になります。

"Visual Studio" をインストールしていない場合、インストールオプションの画面で「カスタム (詳細)(C)」を選択して[次へ(N)]をクリックします。

特に指定をする必要がない場合は[高速 (推奨)(E)]を選んで[次へ(N)]をクリックします。

インストール オプション 

 

"Visual Studio" をインストールしていない場合、「カスタム インストール オプション」画面のツリーから「CUDA」を展開し、その中にある「Visual Studio Integration」の項目のチェックを外す必要があります。

チェックを外したら[次へ(N)]をクリックします。

カスタム インストール オプション 

 

「インストールの場所」はデフォルトで問題ありません。あとは画面の指示に従って[次へ(N)]などをクリックしていきます。

CUDAのインストールが開始して、無事にインストールを完了すると「NVIDIA インストーラーが終了しました」と画面へ表示します。[閉じる]を押して、CUDAのインストールを完了です。

 

(5) "cuDNN" をインストール

https://developer.nvidia.com/rdp/cudnn-download へアクセスします。NVIDIA へユーザー登録する必要があります。

インストールした CUDA のバージョンによって、ダウンロードするファイルが異なります。最新版の cuDNN ではなく古い cuDNN を欲しい場合は「Archived cuDNN Releases」をクリックしてここから探します。

 

cuDNN インストール

 

 

ダウンロードしたファイルを解凍したら、cuDNN 内の cuda フォルダの中身すべてを任意のフォルダへ保存します。どこでも良いのですが、セットで使用する CUDA フォルダの中にインストールすると管理の都合が良さそうです。ここでは "C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\11.7\cuDNN" というフォルダを作成してここへコピーすることとします。

 

(6) PATH を通す

下記5か所のパスを環境変数として登録します。インストーラにより自動的に登録されているものもあるかもしれませんが確認しましょう。

  1. C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.7\bin
  2. C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.7\libnvvp
  3. C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.7\extras\CUPTI\lib64
  4. C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.7\include
  5. C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUXA\v11.7\cuDNN

 

これで CUDA のインストールと設定は完了です。

 

(7)

CUDA のバージョンに合う Pytorch をインストールします。

下記URLを開きます。

https://pytorch.org/get-started/locally/

 

自分の CUDA バージョンを選択して Pip コマンドを作成します。下図例では

pip3 install torch torchvision torchaudio --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu117
となりました。

Pytorch インストール

 

このコマンドをコピペして Pytorch をインストールします。

以上で CUDA および Pytorch のインストールを完了です。動作確認を行う前に PC を再起動しておきましょう。

 

(8)

CUDA が有効化できているか、を確認します。

コマンドプロンプトなどのターミナルから python を起動し、"import torch" した後に "print(torch.cuda.is_available())" し、結果が "True" となれば成功です。

Microsoft Windows [Version 10.0.22621.1194]
(c) Microsoft Corporation. All rights reserved.

C:\Users\foo>python
Python 3.10.7 (tags/v3.10.7:6cc6b13, Sep  5 2022, 14:08:36) [MSC v.1933 64 bit (AMD64)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> import torch
>>> print(torch.cuda.is_available())
True
>>>

 

(9)

インストールされている Pytorch のバージョンを確認したい場合、以下の手順で確認できます。

コマンドプロンプトなどのターミナルから python を起動し、"import torch" した後に "print(torch.__version__)" するだけです。

Microsoft Windows [Version 10.0.22621.1194]
(c) Microsoft Corporation. All rights reserved.

C:\Users\foo>python
Python 3.10.7 (tags/v3.10.7:6cc6b13, Sep  5 2022, 14:08:36) [MSC v.1933 64 bit (AMD64)] on win32
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>> import torch
>>> print(torch.__version__)
1.12.1+cu117
>>>

 

 

ライセンス

本ページの情報は、特記無い限り下記 MIT ライセンスで提供されます。

The MIT License (MIT)

Copyright © 2023 Kinoshita Hidetoshi

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参考

 


 

変更履歴

2023-02-21 - 図の差し替えなど微修正
2023-02-05 - 新規作成

 

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